Neko

2011.07.20 続・雨宿り
よくふるあめでち。

きょうもまた
ねーちゃんのおひざであまやどりでち。









よくふるあめでち。

このあめは
おそらにのぼったふぐすぃまのなかまのなみだでち。

にんげん、おばかでち。
ごはんもおみずもなかったら
いきていけないってことくらい
笑のこんなにちいさなおつむでもわかるでち。

なのに
「おくにのえらいひと」でも
そんなかんたんなことがわからなかったなんて。
にんげん、おばかすぎるでち。



いまも。
いまもいまもいまも。
ひもじくてかなしいおもいをしているなかまがいっぱいいまち。

でも
きっとみんな
うらんだりにくんだりなんてしていないでち。

なかまにたべられて
おさかなさんのほねみたいになっちゃった、あのコ…。
あのコですら
そんなきもちはなかったんでち、きっと。
だって
あたちたちどうぶつがしっているのは
「あい」だけなんでちもの。

あたちには
あのコのさいごのことばがきこえるんでち。

「ねえみんな。
 ボク、先に行かなくちゃならないみたい。
 だから、ボクを食べて。
 食べて生き延びて。
 そして、ボク達のニンゲンさんが帰って来てくれたら
 たくさんたくさんナデナデしてもらってね、
 ボクの分まで…」


あたちたちは
にんげんにあいされたいだけなんでち。
にんげんをあいしたいだけなんでち。
ただそれだけなんでち。

それなのに
「えらいひと」はまだ、あたちたちのなかまをみごろしにするでちか。

じぶんたちは
おなかいっぱいごはんをたべて
やわらかいおふとんでねんねしているでちのに。

ひどいでち。
ひどすぎるでち。

ねこも
いぬさんも
うしさんも
ぶたさんも
とりさんも…
みんなみんな、おんなじいのちでち。
ひとりにひとつの、たいせつないのちでちのに。



つなみでこわいきかいがこわれて
こんなことになりまちた。

こわれたのは、にんげんのせいじゃないでち。
でも
そのあとのことは
みんなみんな、にんげんのせいでち。


おながいでち。
どうかわすれないでください。
かんけーないないなんておもわないでくださいでち。
くるしいよ、さびしいよってなきながら
ずうっと、じぶんのにんげんをまってる
ふぐすぃまのなかまたちのこと。

「にんげんさん」のひとりとして。




よくふるあめでち。

このあめは
おそらにのぼったなかまのなみだでち。

それでもにんげんをあいした
にんげんをしんじた
ふぐすぃまのなかまのなみだでち。